プチプチ文化研究所

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〈第5回〉プチプチ×PUTIPUTI LAND

所長:今回は、武蔵野美術大学の学生さんによるPUTIPUTI LAND活動報告ということで、彫刻学科2年 河田亜美さん、彫刻学科2年 山本華凛さん、デザイン情報学科2年 野嶋慶乃さん、油絵学科版画専攻2年 猪狩日菜さんにお越しいただきました。よろしくお願いします。

学生の皆さん:よろしくお願いします。

PUTIPUTI LANDとは

河田さん:武蔵野美術大学芸術祭で披露した、プチプチを用いた立体造形の展示、及び参加型ワークショップで、プチプチの新しい可能性を広める企画です。

所長:河田さんは、立川プレイパークでの「LET'S! PLAY! PUTIPTUI!」にも参加してくれましたよね。

河田さん:そうなんです。その時に、プチプチって知っている素材だけど、立体造形ができるんだ!と驚き、改めてプチプチにハマってしまって・・(笑)

所長:ありがとうございます。

河田さん:最初は、プチプチで「溶けないかまくら」を作ろうと思ったのですが、先生方より「かまくらにこだわらないで広くプチプチの素材を楽しめる空間にしてみては」とアドバイスいただき、PUTIPUTI LANDになりました。

所長:壮大な名前で、正直、大丈夫かな?と心配していましたが、まさに笑顔がいっぱいのPUTIPUTI LANDで、プチプチならではのダイナミックなイベントになりましたね。

野嶋さん:芸術祭でもワークショップの中ではかなり目立っていたと思いますし、お子様向けのワークショップがここしかなかったので、お子様の滞在時間がものすごく長くおもいっきり遊んでいただきました。

『プチプチロード』という、プチプチボールやプチプチロールを敷き詰めた道は、特に子供達に大人気でした。初めは引っ込み思案で乗り気じゃなかった子供さんも、一度プチプチロードを渡ると満面の笑みで帰ってきて、何度も何度も目がまわるくらい行き来していたのが印象的でした。プチプチロードは大人の方にも大好評で、座ってくつろいだり、足でふみふみしたりして楽しんでいる人が多かったです。中には視覚障害をお持ちの方もいらして、プチプチロードの足の感触や、プチプチを手で触っていただいて、広がりを感じました。

『プチギンチャク』と『しっぽ』は、大人に大人気で、たくさんの方に着て楽しんで貰いました!しっぽは元々スタッフが着て、お客さんに見てもらうようなイメージだったのですが、当日スタッフの子がお客さんに「着てみますか?写真撮りましょうか?」と聞いてくれて、お客さんに参加してもらうことができました。プチギンチャクに至っては元々置いて展示していたのですが、当日スタッフの子が「私も何か着てみたい!!」といって着てくれたのがきっかけで、ドレスのようなドレープを楽しめる作品になりました。

『宇宙ケンタウロス』は、河田さんの代表作でPUTIPUTILANDのきっかけにもなった作品ですが、遠くから見ても目をひく圧倒的存在感と、腕や、胸についているボタンを回して遊べるという楽しさで、お客さんの2倍の興味をひいていました!

『玄関』という作品では、テントを使ってたくさんのプチプチボールを吊るし、雪のような雰囲気を演出しました。プチあみもかっこよく垂らして、看板の文字と一緒にお客さんをPUTIPUTI LANDの世界に迎え入れることができました。

ワークショップでは小さなお子さんから美大生など大人まで、幅広くプチプチ創作を楽しんでいただきました。

私たちPUTIMAKERもびっくりな発想やアイデアも次々と生まれ、お客さんが創作を自由に楽しんでくださっている姿がとても見ていて嬉しかったです。

数分で4作品くらい作ってしまうような子もいて、驚かされました。

PUTIPUTI LAND制作過程を公開

所長:プチプチでボールや巻いたものを作ってそれを組み合わせていますが、具体的にどんな風に作ったのですか?

河田さん:まず着れるプチプチの作品として活躍した『プチあみ』と『プチギンチャク』は、プチプチを決めた幅に切ってそれをひたすら巻き、端をグルーガンで留めました。さらにそれらを複数組み合わせて留めていきます。この2つは元のパーツは同じなので兄弟みたいなものです。でも作る上で大変だったのは決めた幅でひたすら同じものを量産しなければならなかった点で、忍耐力がとても鍛えられました…!

どちらも最初はドーム型のプチプチハウスにする計画でしたが、中々上手くいかなかったので別の活用法を探していたら、着ると綺麗に見えることが分かりました。

プチプチボールは決めた幅は無く、巻いてセロテープで留めれば誰でも簡単に作れるので、友達にも手伝ってもらいました!そのおかげで何百個もできたので、当初のボールプールの他にテントに吊るして雪っぽい演出にしたり、プチプチロードの材料にもそのまま活用しました!

実はプチプチロードは当初は考えていなくて、芸術祭の準備期間の4日間で突然閃いてメンバー4人で突貫で仕上げました。スタートから順にプチプチボールを敷き詰めた部分、プチプチスティックを千鳥配置にした部分、そしてケンケンパをやる感覚でプチプチボールを丸や四角のじゅうたんを作って配置しました。

PUTIPUTI LANDを作ってみて

所長:PUTIPUTI LANDを作ってみてどうでしたか?

山本さん:プチプチはつぶして遊ぶイメージしかなかったのですが、可能性が広がりました。

河田さん:立体造形が出来ることが本当にうれしい発見でした。お家にあるプチプチでも簡単にボールができるので、捨てないで欲しいと思いました。

猪狩さん:プチプチは立体を作ったり、纏ったり何でも実現できる素材だと改めて感じました。

野嶋さん:告知ポスターを作ったり、SNSを主に担当しましたが、お客さんに楽しんでもらえてとても誇らしい気持ちです。

所長:大変だったことは?

河田さん:大学の野外部分で製作から運営までしたのですが、風が強い時があってとんでしまいそれが大変でした。

猪狩さん:ただ、風対策を考えているうちに、上から吊るす案が出て、それが、雪景色のようできれいでした。

河田さん:プチプチロールの中の芯を輪切りにして、6個集合させて、その上にプチプチをかぶせて椅子を作りました。

野嶋さん:子どもたちだけでなく、大人も座ってくれていいものができました。

山本さん:プチプチロールの中の芯は何でミシン目が入っているのですか?

所長:使用後に廃棄しやすいようにいれています。

一同:へぇ~

山本さん:ちょうどそのミシン目に沿って切って、椅子が出来ました。

所長:みなさん、本日はありがとうございました。

今後、この作品を公共の場で披露することを企画しているそうです。どこかでPUTIPUTI LANDに出会う日が来るかもしれません。

プチプチランド
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instagram @puti.puti_land

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